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市況

 26日の米ニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均は123ドル値上がりし、史上最高値を3営業日連続で更新した。トランプ次期大統領が表明したカナダ、メキシコ、中国に対する関税への懸念があるものの、消費の底堅さから株価は値上がりした。

 ダウの終値は、前日より123.74ドル(0.28%)高い4万4860.31ドル。値上がりは5営業日連続。米大企業を幅広く網羅する株価指数「S&P500」も0.57%上昇して最高値を更新した。

 トランプ氏は前日25日、合成麻薬や不法移民の流入を理由にカナダとメキシコに各25%、中国に10%の追加関税をそれぞれかける方針を明らかにした。影響を受けやすい製造業を中心とした株価が下落して取引が始まった。メキシコに製造拠点を持つ米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が一時9%、米フォード・モーターが3%値下がりした。

 一方で、米民間団体が26日昼に発表した消費者心理を示す経済指標は底堅く、消費の先行きへの期待が拡大した。ダウは午後に上昇に転じた。米アマゾンや米ウォルマートなど小売り関連企業の値上がりが目立った。(ニューヨーク=真海喬生)

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